金環蝕的日々

本のこと、日々のこと

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「バルサの食卓」(上橋菜穂子・チーム北海道) (2009.08.04)
評価:
上橋 菜穂子,チーム北海道
新潮社
¥ 580
(2009-07-28)

バルサとチャグムが熱々をかきこんだ<ノギ屋の鳥飯>、タンダが腕によりをかけた<山菜鍋>、寒い夜に小夜と小春丸が食べた<胡桃餅>、エリンが母と最後に食べた猪肉料理……上橋作品に登場する料理は、どれもメチャクチャおいしそうです。
いずれも達人の「チーム北海道」が、手近な食材と人一倍の熱意をもって、物語の味の再現を試みました。
夢のレシピを、さあ、どうぞ召し上がれ。

 
発案が新潮社の文庫担当さんで、異世界の料理を現実世界にある食材で再現する…という企画本です。
料理を作ったのは「南極料理人」の西村淳さん、江別市の「カフェ・ド・サンレモ」のオーナーイデ妙子さん、上橋さんの序で『ファイティング・スピリッツとフロンティア・スピリッツと何とかなるさ精神』と評されていました。上手い表現ですね(笑)。

この本を知ったのは「神の守り人」文庫版の新刊案内を見て。

見て楽しい、そして現実的にも美味しそう、レシピつき、上橋さんの解説あり、そして何より!文庫である!
写真のある本はどうしても価格高めになる上、背が高い本の収納場所が限られている身(いや、マジ切実です)としてはすご〜く嬉しい企画本です!

個人的(北海道民的)に一番ウケたのは、「バルサが『精霊の守り人』の冒頭で宮に招かれた時に食べた鳥のから揚げ」を再現するにあたってチーム北海道の面々が「上品なザンギだな」と言うのを上橋さんは「ザンギって…?」みたいに分かっていない所でした。
北海道の場合、鶏から揚げと表現するより「ザンギ」と言う率高いんです。ちなみにザンギ名人と言う名のから揚げ用調味料というものも存在します(笑)。
販売元はこちら
ちなみにザンギ通の方は鶏から揚げとザンギは「微妙に違う」とおっしゃるらしいです(笑)。
| 上橋菜穂子 | 21:37 | comments(2) | -
「獣の奏者 II 王獣編」 上橋菜穂子 (2007.05.17)
評価:
上橋 菜穂子
講談社
¥ 1,680
(2006-11-21)
傷ついた王獣の子、リランを救いたい一心で、王獣を操る術を見つけてしまったエリンに、学舎の人々は驚愕する。
しかし、王獣は「けっして馴らしてはいけない獣」であった。
その理由を、エリンはやがて、身をもって知ることになる…。
王国の命運をかけた争いに巻きこまれていくエリン。
――人と獣との間にかけられた橋が導く、絶望と希望とは?


王獣の子リランが元気になると、今度は政治的なやっかい事が発生してきます。
無敵と言って良い「兵器」である闘蛇、その闘蛇を唯一喰らうことのできる王獣は闘蛇より上である真王の象徴として位置しています。
闘蛇、王獣ともに音無し笛で硬直させる事で近寄ることはできても、決して人には懐かない生き物である…という前提をエリンは覆してしまった事になります。

真王領と大公領の間にある、不信や不満もだんだん修復が出来なくなりつつある時に真王ハルミヤが闘蛇に襲われると言う暗殺未遂事件が勃発します。
真王はエリンによって一応一命を取りとめますが、帰路の途中で亡くなってしまいます。
真王の死により、真王側と大公側の関係も大きな亀裂が生じつつあります。
そんな状況の中、エリンは否応なく「王獣を操べる者」として巻きこまれていきます。

どんなに近づいていたと言っても、人であるエリンと獣であるリランは違う生き物である事、悪気はなくてもエリンをたやすく傷つける事が出来る事実をエリンも味わうことになります。
一旦認識してしまった差を、お互いがお互いに感じてしまった小さな不信を乗り越えられるのか…気になって気になって…。

ラスト、「え〜、ここで終わっちゃうの?」という部分もありますが…いや〜、一気に読んじゃいました。
お勧めです!

| 上橋菜穂子 | 12:20 | comments(0) | trackbacks(0)
「獣の奏者 I 闘蛇編」 上橋菜穂子 (2007.05.17)
評価:
上橋 菜穂子
講談社
¥ 1,575
(2006-11-21)

獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。
ある日、戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処刑されてしまう。
孤児となったエリンは蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で天を翔る王獣と出会う。
その姿に魅了され、王獣の医術師になろうと決心するエリンだったが、そのことが、やがて、王国の運命を左右する立場にエリンを立たせることに…。


穢れなき存在として軍事的な力を持たない真王(リョザ)と、真王を護り外敵との戦を引き受ける大公(アルハン)が治めるリョザ神国。
真王にも大公にも忠誠を尽くさず、流浪の民であることを選択する霧の民(アーリョ)。

エリンは霧の民であった母と、闘蛇衆の頭の息子との間に生まれた子どもで、本来は結ばれることのない民同士の婚姻で出来た子とあって周囲から浮いています。
その後偶然エリンを助けてくれる蜂飼いのジョウンのもとで生活を始める事になります。

蜂を飼いつつ生活するエリンも、ジョウンと別れ王獣の保護場の学舎で学び始め、王獣のリランを助けようとするエリンの観察眼と発想の優秀さが開花する様はとても楽しいです。

上橋菜穂子さんのお話は異世界を舞台にしているのですが、絢爛たる魔法や魔術というものは出てきません。
私はどちらかと言うと魔法が万能なお話が苦手(笑)な方なので、地に足のついた人間が努力したりあがいたりする展開がとても楽しかったです。
「闘蛇編」と「王獣編」は第1部・第2部…と続いていくお話です。
この「闘蛇編」がまたいい所で終わってしまうので、これは両方揃えてから読み始めることをお勧めしますw

| 上橋菜穂子 | 12:15 | comments(0) | trackbacks(0)