宇江佐 真理著
文芸春秋 (2000.4)
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髪結い・伊三次シリーズ 1
本業の髪結いの傍ら、町方同心のお手先をつとめる伊三次。
芸者のお文に心を残しながら、今日も江戸の町を東奔西走…。
腕の良い髪結いながら伊三次はまだ髪結い床を持っていない廻りの髪結いです。
髪結いとしてはとても腕がよく、同心のお手先としての推理力もある…けれど金はないんですね、伊三次。
一方恋人(間人)のお文は芸者です。気風のよさで売る深川芸者。
お互い惚れあっていますが、なかなか先へは進めなかったり。
髪結い伊三次のシリーズは伊三次の裏の稼業が同心のお手先ですから捕り物がからみます。
ただ中心は人の心…と言いますか、下手人の持つ事情の切なさや哀しさ、町の人々の暖かさ、伊三次のためらい、お文のためらい、そう言った人の心の色々が、このシリーズしんみり沁みてきます。
「幻の声」
「暁の雲」
「赤い闇」
「備後表」
「星の降る夜」
の五編が収録されています。
文庫で4冊、単行本でさらに2冊出ています。
文庫4冊は一気に読んでしまいました。ううう…先が気になる〜w
少しずつ時間が経過する作立てなので作中人物たちの環境もゆっくり変わっていくのも楽しかったり。