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評価:
西條 奈加
新潮社
¥ 1,365
(2006-09-21)
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上質の阿片が海外に出回り、その産地として、日本をはじめ諸外国から槍玉に挙げられた江戸国。
老中から探索を命じられたのはご存知「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守。
ゴメスは、異人たちのすむ麻衣椰村に目をつけるが…。
辰次郎、NY出身の時代劇オタク・松吉、海外旅行マニア・奈美といった面々はもちろん、女剣士朱緒をはじめ新メンバーも登場し、ますますパワーアップしてきた移植時代劇。
「金春屋ゴメス」の続編…というかシリーズ2作目。
日本の中に鎖国をしている江戸がある…という近未来っつーかパラレルワールドなお話ですが、テンポが良くて大笑い出来て好きです、このシリーズ。
「そんなに知りたきゃ教えてやらあ。おれの親分は、厚顔無恥、冷酷無比、極悪非道で名高い、江戸いちばんの名奉行」
「やっとわかっていただけやしたか。うちの親分は立派な化け物でさあ」
…手下にこんな啖呵を切られる親分と、無茶苦茶言いつつゴメス親分の鉄拳を必死で避けつつ仕事をする手下の面々が妙にツボw
粟田のじいさんも良い味w
この「金春屋ゴメス」シリーズは、キャラ立ちを楽しむ話と言う感じです。
こういうテンポ、楽しくて好きです。
新たに女剣士も登場。何となく辰次郎とほんわかと良い雰囲気に…。
阿片騒動に揺れる江戸ですが、事件は根深いようで、これはまた先のお話がありそうで、楽しみ。
軽やかに、テンポよく、突っ込める所はあるけど笑える所満載…というお話が好きな人は(一応褒めてるんですよ)是非、前作
「金春屋ゴメス」からどうぞ。