金環蝕的日々

本のこと、日々のこと

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「スロウハイツの神様」 辻村深月 (2007.06.07)
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ある快晴の日。
人気作家チヨダ・コーキの小説のせいで、人が死んだ。
猟奇的なファンによる、小説を模倣した大量殺人。
この事件を境に筆を折ったチヨダ・コーキだったが、ある新聞記事をきっかけに見事復活を遂げる。
闇の底にいた彼を救ったもの、それは『コーキの天使』と名付けられた少女からの百二十八通にも及ぶ手紙だった。
事件から10年――。
売れっ子脚本家・赤羽環と、その友人たちとの幸せな共同生活をスタートさせたコーキ。
しかし『スロウハイツ』の日々は、謎の少女・加々美莉々亜の出現により、思わぬ方向へゆっくりと変化を始める……。



少しずつ小出しに話が進みます。
読んでいて気になる部分が他のエピソードに繋がり、繋がったと思ったら一旦切れ…。

これは10代、20代の人の方が楽しめる要素が多いかも…と思いつつ新しい入居者加々見莉々亜の出現で何となく不協和音かな…と、どういう風に展開するのか結構気になる〜…と結構一気に読みました。

ラストになって…伏線が回収されると…なるほどねぇ…。
何気なく読んでいた部分にもこういう事か…があって楽しめました。
ほんのりと暖かい読後感。

『「おとぎ話」という言葉を辞書で引いてみたら、「現実には到底ありえなさそうな、夢のような話」とありありました。揶揄めいて使われることも多い言葉。だけど、たくさんの「おとぎ話」が、きっと今日もどこかで誰かを幸福にしているはず。』
作者の扉裏の言葉がなるほど〜…の感じ。

結構楽しみました。
| 辻村深月 | 15:44 | comments(2) | trackbacks(1)
「凍りのくじら」辻村深月 (2006.03.03)
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七月の図書室。
彼と出会ったあの夏は、忘れない。

藤子・F・不二雄をこよなく愛する、有名カメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。
残された病気の母と二人、毀れそうな家族がたったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に、思い掛けず現れた一人の青年・別所あきら。
彼の優しさが孤独だった理帆子の心を少しずつ癒していくが、昔の恋人の存在によって事態は思わぬ方向へ進んでしまう…。
家族と大切な人との繋がりを鋭い感性で描く“少し不思議”な物語。


主人公の理帆子は進学校に通い、遊びの仲間から「頭いい」と評される子です。
本人も、一緒に遊んでいる子たちを、学校の友達を「頭、悪いな」と思いつつそれは表に出さずに表面は上手くつきあっている…というタイプ。
『私の考える頭の良さというものは、多分その人の今までの読書量に比例する』
『私は創作の世界から大事なことを全て教わった』
まぁ、ある意味オタクな子なら高校生くらいの時ってそう考えたりする事もあるよな…。
創作で読んだだけで全てが分かった気になってる状態が「頭いい」とは思えませんが。
理帆子が馬鹿にしつつも孤独感故につきあっていた学校の友達や遊び友達が、理帆子を好きな故に心配してくれたり、母の通夜に駆けつけてくれたり。
理帆子が「ごめん」と「ありがとう」をちゃんと感じられて良かったなぁと思ってしまいました。

それにしても理帆子の前彼の若尾が…いや〜、気持ち悪いw
この若尾の壊れていく過程、毀れていくさまは、かなり「ありそう」でリアルな感じ。
理帆子の前に現れる別所あきらがどんな存在かは結構早くに分かってしまうのですが、それでも物語り進行に支障がある…まではいかない感じ。

作品中にあちこちに散りばめられレテいる「ドラえもん」の使い方が上手いなぁ…w



| 辻村深月 | 10:46 | comments(0) | trackbacks(0)