「正義の裁き」フェイ・ケラーマン (2008.08.28)
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愛する妻子らと平和に暮らすデッカー。
目下の心配事は、ニューヨークにいる前妻との娘のこと。
娘の通う大学周辺で、レイプ事件が続いているのだ。
苛々を募らせるデッカーのもとに、ホテルで若い女性が殺されているとの知らせが。
被害者はプロムの夜に、友人たちと羽目を外していたらしい。
捜査線上に浮かんだのは、当夜、被害者と一緒にいた少年だった。
リナ&デッカーシリーズの8作目です。
(いつの間にかラザルス&デッカーシリーズからリナ&デッカーシリーズに名称が変わっていたり)
今回は高校生が被害者の殺人事件を中心に話が進みます。
プロムの夜に殺されてしまった高校生、プロムの後のパーティで被害者本人も周囲もかなり羽目を外していて最後はかなり「訳わかんない」状態だった…みたいな。
プロム(Promnadeの略)は高校の学年最後に開かれるフォーマルなダンスパーティ、アメリカの映画や小説などで結構出てきたりしますね。
犯罪現場となったホテルで一番最後まで被害者と一緒にいた少年(年齢的には18を過ぎているので青年?)クリス、このクリスがデッカーの「こいつは」アンテナにひっかかる…。
微細な証拠以外はこのクリスが犯人でも特におかしくはない。
そして何より、本人が殺害を(殺害したかどうかの覚えがない事を)認めた。
「正義の裁き」はこの東部からやってきた謎の多い高校生クリスとオーケストラの授業で一緒の同級生テリーの切ない恋愛物語です。
カトリック教徒の家庭に育ち、西海岸に住みながら「お気軽」に男の子たちとすごさないテリー。
派手なグループに属しているクリスはオーケストラの授業でテリーに見惚れてしまう。
接点がないながら懸命に「勉強を教えてほしい」とテリーにアプローチするクリス。
切なさの感じ、どう転んでもハッピーエンディングはなさそうな恋愛、でもどうしても止められない…みたいな感覚があまりクドくない感じで、でも適切に描かれているので恋愛小説苦手系の私でも大丈夫でした。
|多少ネタバレ→クリスはマフィアの中に組み込まれてしまっていてテリーと結婚して…は初めから望めない上、テリーはクリスが何をやっているのかデッカーからさり気なく示されてしまい「見ないふり」をしてクリスと一緒に暮らしていくには賢すぎ、…みたいな。←ネタバレおわり|
デッカー家のおちびさんハンナが可愛かったり、前妻との娘シンディの通う大学でレイプ事件が続いているのを心配なあまりNYに飛んじゃったりする心配性パパのデッカーなどシリーズならではのサイドストーリーも楽しいです。
今回はユダヤ教はほとんど出てこないかな。
今回はデッカー家の男の子たちが名前のみでほとんど出てこなかったのと相棒のマージが休暇でいないのがちょっと寂しいかも。
今回の事件でデッカーは昇進しそうです。
横井 康和さんのYokochin's theme essay
によりますと、
『アメリカの場合、州ごとで警察組織が違っていても、だいたい下から「Police Officer, Patrolman(巡査)」 → 「Sergeant(巡査部長)」 → 「Lieutenant(警部補)」 → 「Captain(警部)」 → 「Deputy Inspector(警視)」 → 「Inspector(警視正)」 → 「Deputy Chief of Police(本部長補佐)」 → 「Assistant Chief of Police(副本部長)」 → 「Chief of Police(警察本部長)」となるか、州によっては「Inspector(警視正)」の上が「Deputy Superintendent(副本部長)」 → 「Superintendent(警察本部長)」のパターンだ。』
だそうです。
デッカーの場合、巡査部長(Sergeant)から警部補(Lieutenant)…と言うことになるんですね。


