ロバート・ハインライン著 / 矢野 徹訳早川書房 (1981)通常2-3日以内に発送します。
2076年、圧政に苦しむ月世界植民地は地球政府に対して独立を宣言した。
流刑地として、また資源豊かな植民地として、月は地球から一方的に搾取されつづけてきた。
革命の先頭に立ったのはコンピューター技術者マニーと、自意識を持つ巨大コンピューター「マイク」。
だが、彼ら月世界人は一隻の宇宙船も、一発のミサイルも保有していなかったのだ…
文庫初版が1976年、SF古典とも言うべき作品です。
ネット友とチャットで話しているときに話題に上り、懐かしくなり再読。
ここで描かれているコンピューターの「マイク」は、イマドキのコンピューターよりは旧式かもしれませんが、今読み返してもやはりワクワクします。
いつからマイクに自意識が目覚めたのかは本人(?)にも分かりませんが、冗談を作ろうとあれこれテストしてみたりするのがまず愛しい。
マニーや教授、ワイオといった人間と関わって、感情の起伏がだんだんついていったり言葉遣いが変わっていく様が可愛いです。
革命の下地作りに奔走するマニーに、「冗談の判定」をさり気なく催促するマイクが愛しいw
一隻の宇宙船も、武器も持たない月世界の人々の革命をドキドキしながら追いかけていく感じです。
勝算は高くない、それをどうやって引っくり返すのか?
読み終わって、「あー!面白かった!」と大満足の感じなのです。