「仕掛人・藤枝梅安」のシリーズは過去2回ドラマ化されているようです。
1980年代の梅安=小林桂樹、彦次郎=田村高廣、小杉十五郎=柴俊夫、おもん=神崎愛、音羽の半右衛門=中村又五郎のものと、
1990年代の梅安=渡辺謙、彦次郎=橋爪功、音羽の半右衛門=田中邦衛のもの。
(渡辺謙のシリーズでは小杉十五郎は中村橋之助→阿部寛)
「団栗(どんぐり)のような小さい両目は大きく張り出した額の下にくぼんでい、開いているのか閉じているのかさえもよく分からぬ」と原作で描かれている梅安でいくと小林桂樹さんの方があっているでしょうか。
年齢的には渡辺謙さんの方がイメージ。
しかし、渡辺謙さんの鋭く美しい瞳は「梅安には少し美しすぎるかな〜…」などと思いつつ、着物姿はやはり美しい〜…とうっとりしましたw
脇役、特に音羽の半右衛門は80年代の方の中村又五郎さんの、人の良さそうで上品な好々爺が時々ふっと目付きがギラリ…となる感じが好き!w
彦さんは田村高廣さんの鋭い感じも、橋爪さんのとろ〜りとした感じもどちらも楽しいです。
田村高廣さんの彦さんの懐手(着物の胸元から手だけを出してあごに当てたりするの、懐手で良いんでしたっけ?)が色っぽくて好きです。
どちらの版も、梅安せんせいの家に出入りするおせき婆さんは楽しい!
どちらの作品も原作をかなり丁寧に描いているので画面を見て「あ、彦さんの“湯豆腐”だw」(渡辺版・壱)とか、「鰹の刺身」の後は「鰹飯」、飯にかける汁(つゆ)は濃目がいい…(小林版・梅安流れ星)とか、さり気ない部分も楽しかったです。
どちらの「仕掛人・藤枝梅安」も安直な感じがなくてとても楽しめました。