300倍の難関を潜り抜け、日本から江戸国へ入国を果たした大学生の辰次郎。
連れは、元外資系金融会社の時代劇オタク松吉(NY出身・24歳)&28カ国を渡り歩いた海外旅行マニアの奈美(25歳)。
身請け先は容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道、厚顔無恥、大盗賊も思わずびびる「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守だった!
ゴメスは、辰次郎に致死率100%の疫病「鬼赤痢」の謎を追えと命じる――。
北関東と東北にまたがる、1万平方メートルの領土を持ち、百万人が暮らす江戸国が日本国内に独立国としてあり、鎖国をしき、出入りは基本的にできない…という世界です。
江戸と日本の出入国数はほぼ同数となるよう調整されており、最近は江戸からの出国者が少ないため、その分新規入国者はかなり制限されていて希望者の数に比べるとほんの僅かな人数になっていまう…という難関を突破した大学生・辰次郎は江戸国生まれで7歳の時に日本に出国してきたのですが、江戸国での事はまったく記憶になく、今回の江戸国入国も父の頼みで本人の希望ではなかったりしています。
筋立てはそれほど複雑ではなく、すっきりしています。
長崎奉行・金春屋ゴメス、いいなぁ!w
身の丈六尺六寸、目方四十六貫…思わず電卓で計算してしまいましたw
199・98センチ、172・5キロ…って所ですか?w
名の由来を聞いた時の辰次郎の反応「でえええええっ!」が最高ですw
(あ、その後すぐの手下の木亮と良太のセリフも最高におかしいです。これは読んでのお楽しみ)
話はサクサクとテンポ良く、時に思わずブッと噴出し…いやぁ、楽しかったですv
第17回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。